平成19年3月定例市議会施政方針
平成19年2月27日
小諸市議会3月定例会
平成19年度 施政方針
平成19年度は、私の市長就任来4年目の年度となります。この3年間、補助金の見直し、施設の休止、総人件費の削減など行財政改革に積極的に取り組み、今まで先送りされてきた課題についても軋轢を恐れずに改革に着手してきたところですが、任期の最終の年となるこの1年を任期仕上げの年として、引き続き市民の皆様とともに築き、ともに働く協働の理念の下に市政を推進してまいりたいと思っております。
19年度においても市政運営の基本については、昨年掲げました5つのK、すなわち「子育て」「教育」「環境」「健康づくり」「危機管理」の施策をさらに充実して運営してまいります。
5Kの施策を推進するに当たっては、これらの課題については個人での解決が困難となり、地域で協力しあって、ともに助けあう共助の理念の下で、公共の果たす役割がより大きくなってきたと考えます。すべての公共サービスを行政が担うということは、財政力や職員体制など行政の有する資源に限界があることからも不可能となっています。公共の分野を行政が独占する時代は終わり、民間企業も公共サービスを担い、新たな公共の担い手としてNPOやボランティアも活躍しています。これらの民間の主体と行政が対等の立場で協働して、民と官で共に担う「新しい公共」を創ることが、自治を充実していくという面からも求められています。
これからの行政の役割は、許認可などの仕事と、市民や企業の活動をまちづくりの目標に向って調整する仕事の2つが中心になると考えます。公共サービスを実際に提供する仕事で、民間でできることは民間に、市民でできることは市民に任せていくことが必要です。市民と行政、民と官の新しい関係に即した施策を創り、進めてまいりたいと思います。
これから19年度の主要な施策について、第7次基本計画の施策体系の6つの柱に沿って述べさせていただきます。
歴史、文化を生かした小諸の人づくり
学校教育では、一人ひとりの学力や居場所づくりをきめ細やかに行うために、小学校6学年までの30人規模学級の拡大や不登校児支援などの指導員の配置を引き続き実施するとともに、各校において小諸の地域性を生かした特色ある学校づくりを推進します。
新たに、いじめ、不登校問題に全市的に対応するため、専門員が連携して支援する(仮称)「小諸市教育支援センター」を設置します。
社会教育では、生涯学習課を文化センター内に移し、生涯学習施策の充実と開館日の拡大など市民サービスの向上に努めてまいります。図書館改築については、その今日的なあり方や使命を含めて研究をしてまいります。
文化財の保護では、引き続き「小諸城大手門」保存修理事業に取り組み、保護活用に当たって地域との連携を進めます。
社会体育については、天池総合グランドに芝生を張り、施設の充実を図ります。
人権同和教育では、人権政策課を人権センターに移し、人権センターを人権施策の拠点として充実を図るとともに、文部科学省の「人権教育総合推進地域事業」も活用しながら一層人権が保障されるまちづくりを推進します。また惟善学校跡周辺整備事業に着手します。
男女共同参画社会づくりについては、昨年施行した小諸市男女共同参画推進条例に基づき、男女共同参画社会の実現に向け、施策を進めてまいります。
安心できる豊かな福祉社会づくり
保健・医療では、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を予防解消し、生活習慣病有病者とその予備軍を減少させていくため市内全地区を対象に3年計画で健康教室の開催、35歳無料検診を柱とした健康づくり事業を新たに実施します。また18年度に引き続いて公共施設にAED(自動体外式除細動器)を設置し、緊急時に対応してまいります。
子育てでは、新設の子どもセンターを子育て支援の拠点とし、0歳から18歳までの子どもの幅広い子育てニーズへの対応を始めます。また、児童クラブの効果的なあり方についても検討を進めてまいります。
保育所運営では、少子化の進行による園児数減少と生活様式、勤務形態の変化に伴い多様化する保育需要に対応するため、これから必要とされる保育サービス等公立保育所の今後の役割や、あり方について「保育所のあり方検討懇話会」で引き続き検討をお願いし、19年度において一定の方向付けをするよう進めてまいります。
高齢者福祉では、介護予防を重点に引き続き諸事業を推進するとともに、在宅介護サービス充実のため、徘徊高齢者の位置を正確に特定できるGPS(人工衛星測位システム)を活用した装置の購入についての補助事業を新たに創設します。
また、市民からの相談業務や権利擁護など高齢者に関する各種事業の充実と効率化を図るため、現在2か所の地域包括支援センターを統合し、小諸市地域包括支援センターとして社会福祉協議会に委託してまいります。
障がい者援護関係では、障害者自立支援法が18年4月施行となり、1年が経過しましたが、引き続き障がい者の自立支援や地域生活援助を基本として、在宅障がい者に対し、ホームヘルプサービス事業等居宅生活支援事業、相談支援事業等を実施し、誰もが暮らしやすい生活の場作りを推進するとともに、施設入所者に対しては、施設訓練等必要な扶助費を給付し、援護に努めてまいります。
自然と調和した快適環境づくり
住宅事業では、18年度に意向調査を実施した住宅耐震化事業について改修工事の補助を実施するなど本格的に進めてまいります。また老朽化により快適な住環境の確保が困難な市営北囁団地を廃止します。
上水道事業では、昨年11月に御代田町塩野地籍で発生した水道本管破損事故を教訓に、予防対策と万一発生した場合の対策などライフラインとしての使命から、危機管理体制を確保してまいります。
下水道事業では、公共下水道などの集合処理の区域においては、接続を促進するとともに、市全域の下水道整備計画を見直し、合併処理浄化槽を活用した効率的な整備手法を検討してまいります。
防災対策については、平成16年9月の浅間山の噴火で損傷した避難施設に代わる避難施設の建設を行います。また広域連携による消防装備の充実を図るため、佐久広域連合のはしご消防自動車導入について負担してまいります。
環境基本計画の推進については、豊かな小諸の自然環境の保全、創造のための取り組みをLOHASの視点で進めます。小諸の特性を生かした自然エネルギー活用については、引き続き市内研究団体等と連携し、マイクロ水力発電等の実験研究を進めます。子どもたちの環境教育を進めるため、小中学校に気象観測システム機器を設置します。またペレットストーブ導入に対しての補助を行い、バイオマスエネルギーの活用を促進してまいります。
廃棄物対策については、ごみの減量化、再資源化をさらに図るため、雑誌・雑がみの収集回数を増やします。焼却施設については施設建設を浅麓地区3市町での共同事業として進めてきましたが、改めて3市町で話しあい、3市町で取り組む方針を確認したいと思います。最終処分場の建設に向けては、市民の皆様の理解を得ながら適地選定を進めます。浅麓環境施設組合で建設した汚泥再生処理施設については、生ごみ、し尿、汚泥の処理が順調に、そして効率的にできるよう進めてまいります。
新時代を支える産業づくり
農業では、国の「食料・農業・農村基本計画」に基づき、営農支援センターを核として、関係機関との連携により農業農村の持つ多面的機能の維持、発揮につながる地域営農システムを構築し、新規就農、農地の利用集積などの施策により地域の担い手となる農業経営者の育成や、遊休農地の活用を図ってまいります。地産地消を進めるため、農産物加工施設の運営を担う農村女性団体や農産物直売所を支援してまいります。また19年中に200万人目の入館者を迎える「あぐりの湯こもろ」については、施設の一部リニューアル等によりイメージアップを図ってまいります。18年度から実施している中山間地域総合整備事業を継続し、西部地区の営農環境の向上を図るため、農業集落道整備、農業用排水路整備を進めます。また、国土調査未実施地域の地籍調査事業を推進してまいります。
林業では、アルピニスト野口健さんとともに進める森林再生プロジェクトや、企業との連携による「森林の里親事業」を推進し、浅間山麓の森林整備や、間伐材等の活用を進め、次世代に引き継ぐ豊かな森林整備を積極的に推進してまいります。
工業振興では、各種支援施策により既存企業の育成と高度化を図るとともに、商工観光課に企業立地担当の係を設置し、企業立地を推進します。
商業では、空き店舗を解消するための助成や、プレミアム商品券発行事業、まちなか魅力創出事業により、商工会議所、商店会等と連携して商店街の再生に取り組みます。
観光においては、豊かな自然環境、歴史文化遺産を保護、活用し、新たな体験型観光の創造をNPO、市民団体と協力して進めるとともに、NHK大河ドラマと連動した積極的な誘客宣伝活動をさらに推進します。公園事業では、引き続き花の植栽、ライトアップ、イベントの開催など懐古園の新たな魅力づくりを進め、市民に親しまれ、多くの人に来ていただける公園の運営を図ります。
交流を支え、発展につなげる都市基盤づくり
道路整備では、浅間サンラインの舗装改良事業を引き続き進め、整備後県道移管を目指します。東西線については、インターアクセス道路から東側の整備を推進します。19年度も18年度に引き続き市道の維持補修事業、市単道路新設改良事業について力を入れ、安全通行機能の維持と快適な生活道路整備を推進します。また新規事業として、身近な道路の維持管理を地域の皆様といっしょに取り組む「地域協働道ぶしんクリーン事業」を始めます。
市内の公共交通サービスについては、現行の廃止代替路線バスの運行、市内循環バスの運行等を統合し、新交通システムに移行し、市内の交流を支える基盤の充実を図ってまいります。
都市計画事業では、まちづくり交付金事業を活用した、小諸駅・大手門周辺まちづくりの具体的な整備に着手し、専門家の協力をいただきながら、地域のまちづくり推進協議会をはじめとした市民の皆さんとの協働により、懐古園と一体となった賑わいの拠点づくりを進めてまいります。
行政基盤の整備では、19年度から長野県と県内市町村との共同による電子申請・届出システムの構築に着手し、各種申請・届出手続きのオンライン化を推進してまいります。また市内の生涯学習施設の予約についても順次オンライン化を進めます。
最も基本的な行政基盤である市役所庁舎については18年度に実施した耐震調査により、耐震力が十分でないことが明らかになりました。来庁する市民の安全と利便性を確保し、行政需要に対応できる庁舎とするため、中心市街地活性化の観点も含めて、市庁舎の耐震対策の検討を進めます。
市政改革の推進
以上の施策の推進に当たり、成果を上げるためには、単に予算付けがされているだけでは十分ではありません。これらの事業を市民の皆様とともに推進していく職員の職務能力のみならず、問題に気づき、その解決に向って行動するような職員の問題意識の向上と、市の内外の皆様とのコミュニケーションの能力の向上が必要です。引き続き職員の人材開発に努めてまいります。
その上で19年度は、冒頭に申し上げましたように市民の皆様と行政との協働という視点をより重視して市政を運営してまいります。
議員の皆様からもご意見をいただいております市の憲法としての自治基本条例について市民の皆様、議員の皆様と議論を始めたいと思います。制定に当たっては拙速を避け、制定のプロセスを大事にしたいと考えます。
さらに市の長期計画である第3次基本構想の目標年度まで残り3か年となります。次期計画となる第4次基本構想の策定についても協働の一環と捉えて、策定の準備を進めてまいります。
市民の皆様の最も身近な組織である区との関係につきましても、市役所と地域を結ぶ、職員の地区担当制度をさらに充実させ、地域の力を高めるお手伝いを進めてまいりたいと思います。
さて、私は1年前の18年度の施政方針において、市政運営に当たって「行動する」年にするということを述べさせていただきました。その一環として県知事選挙、市議会議員選挙で開票時間の短縮に取り組み、成果をあげることができました。この取り組みは、時間短縮の目標を設定し、それに向けて職員が一つになって創意工夫し、努力を重ねることの結果が数字ではっきり出る、わかりやすい行政改革のモデルといえます。前例踏襲型から目標達成型の行政へと転換を促す契機ともなるかと思います。19年度も引き続き、職員には「行動する」「足で稼ぐ」ということを呼びかけてまいります。
小諸市を取り巻く環境は引き続き、厳しいものがあります。いつか誰かが何とかしてくれるという気持ちでは、元気な小諸、誇りの持てる小諸づくりは成し遂げられません。未来は自分たちが創るという気概を持たねばなりません。未来の小諸市民へたすきをつなぐ今の私たち自身が、厳しい環境に身を置きながらも、こうしたい、こうありたいと提案しあい、失敗を恐れず、あるべき姿に向って、ともに創りあう、その一つひとつの営為こそが確かな小諸の未来を築いていくことになるのだと思います。
私はこの思いを常に職員と共有し、職員と一体となって市政推進に全力を尽くす決意です。市民の皆様、議員の皆様のより一層のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
終わりに、大江健三郎氏の言葉で私の施政方針を閉じたいと思います。
「この時代がよくないからと希望をなくすのじゃなく、
よくない現実をしっかり見つめて押し返す勇気を持とう。」
小諸市議会3月定例会
平成19年度 施政方針
小諸市長 芹澤 勤
平成19年度予算案及びこれに関連する諸議案の提案に当たり、平成19年度の施政方針を申し上げます。平成19年度は、私の市長就任来4年目の年度となります。この3年間、補助金の見直し、施設の休止、総人件費の削減など行財政改革に積極的に取り組み、今まで先送りされてきた課題についても軋轢を恐れずに改革に着手してきたところですが、任期の最終の年となるこの1年を任期仕上げの年として、引き続き市民の皆様とともに築き、ともに働く協働の理念の下に市政を推進してまいりたいと思っております。
19年度においても市政運営の基本については、昨年掲げました5つのK、すなわち「子育て」「教育」「環境」「健康づくり」「危機管理」の施策をさらに充実して運営してまいります。
5Kの施策を推進するに当たっては、これらの課題については個人での解決が困難となり、地域で協力しあって、ともに助けあう共助の理念の下で、公共の果たす役割がより大きくなってきたと考えます。すべての公共サービスを行政が担うということは、財政力や職員体制など行政の有する資源に限界があることからも不可能となっています。公共の分野を行政が独占する時代は終わり、民間企業も公共サービスを担い、新たな公共の担い手としてNPOやボランティアも活躍しています。これらの民間の主体と行政が対等の立場で協働して、民と官で共に担う「新しい公共」を創ることが、自治を充実していくという面からも求められています。
これからの行政の役割は、許認可などの仕事と、市民や企業の活動をまちづくりの目標に向って調整する仕事の2つが中心になると考えます。公共サービスを実際に提供する仕事で、民間でできることは民間に、市民でできることは市民に任せていくことが必要です。市民と行政、民と官の新しい関係に即した施策を創り、進めてまいりたいと思います。
これから19年度の主要な施策について、第7次基本計画の施策体系の6つの柱に沿って述べさせていただきます。
歴史、文化を生かした小諸の人づくり
学校教育では、一人ひとりの学力や居場所づくりをきめ細やかに行うために、小学校6学年までの30人規模学級の拡大や不登校児支援などの指導員の配置を引き続き実施するとともに、各校において小諸の地域性を生かした特色ある学校づくりを推進します。
新たに、いじめ、不登校問題に全市的に対応するため、専門員が連携して支援する(仮称)「小諸市教育支援センター」を設置します。
社会教育では、生涯学習課を文化センター内に移し、生涯学習施策の充実と開館日の拡大など市民サービスの向上に努めてまいります。図書館改築については、その今日的なあり方や使命を含めて研究をしてまいります。
文化財の保護では、引き続き「小諸城大手門」保存修理事業に取り組み、保護活用に当たって地域との連携を進めます。
社会体育については、天池総合グランドに芝生を張り、施設の充実を図ります。
人権同和教育では、人権政策課を人権センターに移し、人権センターを人権施策の拠点として充実を図るとともに、文部科学省の「人権教育総合推進地域事業」も活用しながら一層人権が保障されるまちづくりを推進します。また惟善学校跡周辺整備事業に着手します。
男女共同参画社会づくりについては、昨年施行した小諸市男女共同参画推進条例に基づき、男女共同参画社会の実現に向け、施策を進めてまいります。
安心できる豊かな福祉社会づくり
保健・医療では、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を予防解消し、生活習慣病有病者とその予備軍を減少させていくため市内全地区を対象に3年計画で健康教室の開催、35歳無料検診を柱とした健康づくり事業を新たに実施します。また18年度に引き続いて公共施設にAED(自動体外式除細動器)を設置し、緊急時に対応してまいります。
子育てでは、新設の子どもセンターを子育て支援の拠点とし、0歳から18歳までの子どもの幅広い子育てニーズへの対応を始めます。また、児童クラブの効果的なあり方についても検討を進めてまいります。
保育所運営では、少子化の進行による園児数減少と生活様式、勤務形態の変化に伴い多様化する保育需要に対応するため、これから必要とされる保育サービス等公立保育所の今後の役割や、あり方について「保育所のあり方検討懇話会」で引き続き検討をお願いし、19年度において一定の方向付けをするよう進めてまいります。
高齢者福祉では、介護予防を重点に引き続き諸事業を推進するとともに、在宅介護サービス充実のため、徘徊高齢者の位置を正確に特定できるGPS(人工衛星測位システム)を活用した装置の購入についての補助事業を新たに創設します。
また、市民からの相談業務や権利擁護など高齢者に関する各種事業の充実と効率化を図るため、現在2か所の地域包括支援センターを統合し、小諸市地域包括支援センターとして社会福祉協議会に委託してまいります。
障がい者援護関係では、障害者自立支援法が18年4月施行となり、1年が経過しましたが、引き続き障がい者の自立支援や地域生活援助を基本として、在宅障がい者に対し、ホームヘルプサービス事業等居宅生活支援事業、相談支援事業等を実施し、誰もが暮らしやすい生活の場作りを推進するとともに、施設入所者に対しては、施設訓練等必要な扶助費を給付し、援護に努めてまいります。
自然と調和した快適環境づくり
住宅事業では、18年度に意向調査を実施した住宅耐震化事業について改修工事の補助を実施するなど本格的に進めてまいります。また老朽化により快適な住環境の確保が困難な市営北囁団地を廃止します。
上水道事業では、昨年11月に御代田町塩野地籍で発生した水道本管破損事故を教訓に、予防対策と万一発生した場合の対策などライフラインとしての使命から、危機管理体制を確保してまいります。
下水道事業では、公共下水道などの集合処理の区域においては、接続を促進するとともに、市全域の下水道整備計画を見直し、合併処理浄化槽を活用した効率的な整備手法を検討してまいります。
防災対策については、平成16年9月の浅間山の噴火で損傷した避難施設に代わる避難施設の建設を行います。また広域連携による消防装備の充実を図るため、佐久広域連合のはしご消防自動車導入について負担してまいります。
環境基本計画の推進については、豊かな小諸の自然環境の保全、創造のための取り組みをLOHASの視点で進めます。小諸の特性を生かした自然エネルギー活用については、引き続き市内研究団体等と連携し、マイクロ水力発電等の実験研究を進めます。子どもたちの環境教育を進めるため、小中学校に気象観測システム機器を設置します。またペレットストーブ導入に対しての補助を行い、バイオマスエネルギーの活用を促進してまいります。
廃棄物対策については、ごみの減量化、再資源化をさらに図るため、雑誌・雑がみの収集回数を増やします。焼却施設については施設建設を浅麓地区3市町での共同事業として進めてきましたが、改めて3市町で話しあい、3市町で取り組む方針を確認したいと思います。最終処分場の建設に向けては、市民の皆様の理解を得ながら適地選定を進めます。浅麓環境施設組合で建設した汚泥再生処理施設については、生ごみ、し尿、汚泥の処理が順調に、そして効率的にできるよう進めてまいります。
新時代を支える産業づくり
農業では、国の「食料・農業・農村基本計画」に基づき、営農支援センターを核として、関係機関との連携により農業農村の持つ多面的機能の維持、発揮につながる地域営農システムを構築し、新規就農、農地の利用集積などの施策により地域の担い手となる農業経営者の育成や、遊休農地の活用を図ってまいります。地産地消を進めるため、農産物加工施設の運営を担う農村女性団体や農産物直売所を支援してまいります。また19年中に200万人目の入館者を迎える「あぐりの湯こもろ」については、施設の一部リニューアル等によりイメージアップを図ってまいります。18年度から実施している中山間地域総合整備事業を継続し、西部地区の営農環境の向上を図るため、農業集落道整備、農業用排水路整備を進めます。また、国土調査未実施地域の地籍調査事業を推進してまいります。
林業では、アルピニスト野口健さんとともに進める森林再生プロジェクトや、企業との連携による「森林の里親事業」を推進し、浅間山麓の森林整備や、間伐材等の活用を進め、次世代に引き継ぐ豊かな森林整備を積極的に推進してまいります。
工業振興では、各種支援施策により既存企業の育成と高度化を図るとともに、商工観光課に企業立地担当の係を設置し、企業立地を推進します。
商業では、空き店舗を解消するための助成や、プレミアム商品券発行事業、まちなか魅力創出事業により、商工会議所、商店会等と連携して商店街の再生に取り組みます。
観光においては、豊かな自然環境、歴史文化遺産を保護、活用し、新たな体験型観光の創造をNPO、市民団体と協力して進めるとともに、NHK大河ドラマと連動した積極的な誘客宣伝活動をさらに推進します。公園事業では、引き続き花の植栽、ライトアップ、イベントの開催など懐古園の新たな魅力づくりを進め、市民に親しまれ、多くの人に来ていただける公園の運営を図ります。
交流を支え、発展につなげる都市基盤づくり
道路整備では、浅間サンラインの舗装改良事業を引き続き進め、整備後県道移管を目指します。東西線については、インターアクセス道路から東側の整備を推進します。19年度も18年度に引き続き市道の維持補修事業、市単道路新設改良事業について力を入れ、安全通行機能の維持と快適な生活道路整備を推進します。また新規事業として、身近な道路の維持管理を地域の皆様といっしょに取り組む「地域協働道ぶしんクリーン事業」を始めます。
市内の公共交通サービスについては、現行の廃止代替路線バスの運行、市内循環バスの運行等を統合し、新交通システムに移行し、市内の交流を支える基盤の充実を図ってまいります。
都市計画事業では、まちづくり交付金事業を活用した、小諸駅・大手門周辺まちづくりの具体的な整備に着手し、専門家の協力をいただきながら、地域のまちづくり推進協議会をはじめとした市民の皆さんとの協働により、懐古園と一体となった賑わいの拠点づくりを進めてまいります。
行政基盤の整備では、19年度から長野県と県内市町村との共同による電子申請・届出システムの構築に着手し、各種申請・届出手続きのオンライン化を推進してまいります。また市内の生涯学習施設の予約についても順次オンライン化を進めます。
最も基本的な行政基盤である市役所庁舎については18年度に実施した耐震調査により、耐震力が十分でないことが明らかになりました。来庁する市民の安全と利便性を確保し、行政需要に対応できる庁舎とするため、中心市街地活性化の観点も含めて、市庁舎の耐震対策の検討を進めます。
市政改革の推進
以上の施策の推進に当たり、成果を上げるためには、単に予算付けがされているだけでは十分ではありません。これらの事業を市民の皆様とともに推進していく職員の職務能力のみならず、問題に気づき、その解決に向って行動するような職員の問題意識の向上と、市の内外の皆様とのコミュニケーションの能力の向上が必要です。引き続き職員の人材開発に努めてまいります。
その上で19年度は、冒頭に申し上げましたように市民の皆様と行政との協働という視点をより重視して市政を運営してまいります。
議員の皆様からもご意見をいただいております市の憲法としての自治基本条例について市民の皆様、議員の皆様と議論を始めたいと思います。制定に当たっては拙速を避け、制定のプロセスを大事にしたいと考えます。
さらに市の長期計画である第3次基本構想の目標年度まで残り3か年となります。次期計画となる第4次基本構想の策定についても協働の一環と捉えて、策定の準備を進めてまいります。
市民の皆様の最も身近な組織である区との関係につきましても、市役所と地域を結ぶ、職員の地区担当制度をさらに充実させ、地域の力を高めるお手伝いを進めてまいりたいと思います。
さて、私は1年前の18年度の施政方針において、市政運営に当たって「行動する」年にするということを述べさせていただきました。その一環として県知事選挙、市議会議員選挙で開票時間の短縮に取り組み、成果をあげることができました。この取り組みは、時間短縮の目標を設定し、それに向けて職員が一つになって創意工夫し、努力を重ねることの結果が数字ではっきり出る、わかりやすい行政改革のモデルといえます。前例踏襲型から目標達成型の行政へと転換を促す契機ともなるかと思います。19年度も引き続き、職員には「行動する」「足で稼ぐ」ということを呼びかけてまいります。
小諸市を取り巻く環境は引き続き、厳しいものがあります。いつか誰かが何とかしてくれるという気持ちでは、元気な小諸、誇りの持てる小諸づくりは成し遂げられません。未来は自分たちが創るという気概を持たねばなりません。未来の小諸市民へたすきをつなぐ今の私たち自身が、厳しい環境に身を置きながらも、こうしたい、こうありたいと提案しあい、失敗を恐れず、あるべき姿に向って、ともに創りあう、その一つひとつの営為こそが確かな小諸の未来を築いていくことになるのだと思います。
私はこの思いを常に職員と共有し、職員と一体となって市政推進に全力を尽くす決意です。市民の皆様、議員の皆様のより一層のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
終わりに、大江健三郎氏の言葉で私の施政方針を閉じたいと思います。
「この時代がよくないからと希望をなくすのじゃなく、
よくない現実をしっかり見つめて押し返す勇気を持とう。」
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